就職活動を進める中で、多くの学生が悩むのが「志望動機」です。
「自分の志望動機などを上手く言語化出来ない」(駒澤大学/文系/男性)
「面接での自分の解答や、志望動機がどう伝わっているか心配」(宮崎大学大学院/理系/男性)
など、悩む学生も多いです。
実際、志望動機は履歴書の中でも特に採用担当者が重視するポイントです。志望度や企業理解度が表れるため、書き方によって評価が大きく変わる部分といえます。
この記事では、新卒学生に向けて「履歴書の志望動機をどう書けばよいか」を5つの章に分けて丁寧に解説します。例文は使わず、考え方や押さえるべき流れに重点を置いていますので、自分自身の言葉で仕上げたい方は必見です。
履歴書の志望動機とは何か
志望動機とは、簡単にいえば「なぜその会社で働きたいのか」を表すものです。
履歴書における志望動機欄は限られたスペースしかありませんが、ここで伝えたいのは「あなたが本気でその企業を志望している理由」と「入社後にどのように貢献できるか」という点です。
新卒採用においては、まだスキルや実務経験が十分でないことを企業側も理解しています。そのため、評価されるのは「将来性」と「企業との相性」です。志望動機を通じて、あなたの価値観やキャリアの方向性が企業とどの程度マッチしているかが見られています。
つまり、「立派な経歴を書く場」ではなく、「自分の思いと企業の姿勢を結びつける場」と捉えることが大切です。
志望動機を書く前に整理すべき3つの準備

いきなり文章を書き始めるのではなく、まずは準備を整えることがスムーズに仕上げる近道です。以下の3つを意識して整理してみましょう。
1. 自己分析
自分が大切にしている価値観や得意なことを振り返りましょう。大学生活で取り組んできたこと、力を入れた活動、日常的に関心を持っているテーマなどから「自分らしさ」を洗い出すことが、説得力のある志望動機につながります。
2. 企業研究
企業の事業内容、強み、社会的役割、将来の方向性などを理解しておくことが欠かせません。志望動機は企業ごとに変える必要があるため、表面的な情報ではなく「なぜその会社に魅力を感じたのか」を説明できるようにしておきましょう。
3. 将来像の整理
自分が社会人としてどのように成長していきたいのか、そのイメージを描くことも重要です。「こうなりたい」という姿と、企業が提供する環境を結びつけると、自然と一貫性のある志望動機になります。
魅力的な志望動機にするための4つのポイント
志望動機を実際に文章に落とし込む際は、次の4つのポイントを意識すると、まとまりのある内容になります。
1. 具体性を意識する
「御社の理念に共感しました」だけでは抽象的です。どの部分に共感したのか、なぜ心を動かされたのかを具体的に述べることが大切です。
2. 入社後の活躍像を描く
採用担当者が知りたいのは、「入社した後にどう活躍してくれるのか」という点です。自分の強みや関心と、企業が求める人物像を重ね合わせると、説得力が高まります。
3. 自分の経験とリンクさせる
学生生活の経験や学びを簡潔に触れることで、あなたらしさを示すことができます。ただし長く書きすぎず、「志望理由」との関連が伝わる範囲にとどめるのが良いでしょう。
4. ポジティブな表現を使う
「他社よりも福利厚生が良かったから」という比較的な理由だけでは熱意が伝わりません。「だからこそ、この会社で挑戦したい」と前向きに表現することが評価につながります。
状況別に考える志望動機の工夫
文系学生の場合
研究よりもゼミや課外活動、アルバイトで培った力をどう社会で活かすかを意識すると効果的です。
理系学生の場合
研究テーマや実験で得た知識・スキルを企業活動にどうつなげられるかを整理すると、専門性をアピールできます。
留学経験がある場合
海外で得た視野や異文化理解を、企業のグローバル展開とどう結びつけるかを考えると強みになります。
部活動やサークル中心だった場合
継続力やチームワークの経験を社会人基礎力として関連づけると評価されやすいです。
このように、自分の状況に応じて強調するポイントを変えることで、より自然で個性ある志望動機になります。
面接で伝えるときの注意点

履歴書に書いた志望動機は、面接で必ず深掘りされます。そのため「書いた内容をそのまま暗記して言う」だけでは不十分です。
1. 自分の言葉で話す
暗記した文章をそのまま話すと不自然に聞こえてしまいます。自分なりの言葉に言い換えられるように練習しておくと安心です。
2. 想定質問に備える
「なぜこの業界なのか」「なぜ他社ではなく当社なのか」など、よくある質問に答えられるよう準備しておきましょう。履歴書の志望動機と矛盾しないことが大切です。
3. 一貫性を意識する
志望動機と自己PR、将来のキャリアビジョンに一貫性があるかどうかを確認しておきましょう。整合性が取れていれば、説得力が増します。
まとめ
新卒の履歴書における志望動機は、採用担当者にとって「あなたの熱意と将来性」を測る重要な材料です。
・志望動機は「なぜその会社か」と「入社後にどう貢献できるか」を伝える場
・書き始める前に、自己分析・企業研究・将来像を整理することが大切
・具体性・貢献性・経験のリンク・ポジティブ表現を意識すると魅力的になる
・自分の状況に合わせた工夫を加えることで、オリジナリティが出せる
・面接でも一貫性を持って話せるよう準備しておくことが重要
例文に頼らず自分の思いを言葉にすることこそが、他の学生との差別化につながります。自分自身と企業のつながりを見つめ直し、納得感のある志望動機を完成させましょう。

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