内定に一歩リード『就活進め方ガイド』

【新卒】内定辞退の基準は?複数内定をもらったときの判断基準をチェック

img_20012 就職活動

就職活動を続けていると、各企業から複数内定をもらうことがあります。当然、最終的に入社できるのは1社だけです。そんな時の辞退の判断基準や、内定先の絞り方を3点をご紹介します。

今回はブンナビ×読売新聞(会員数10万人)の2022年3月卒の会員に対し調査を行い、就活を終えたばかりの大学4年生・院2年生188名の先輩から回答をいただきました。

自分の軸に合致しているかどうか

まずは、「自分の軸」に合致しているかどうかです。
内定をもらう前はどうしても「このまま内定をもらえなかったらどうしよう」「希望の職に就けるだろうか」といった焦燥感や不安が大きくのしかかり、自分の軸を忘れがちです。

しかし実際に内定をもらったとき、あらためて自分の軸を思い出して、内定先選びの判断材料にするとよいでしょう。
内定をもらう≠ゴールですので、自分の軸に沿った企業選びをしないと、数年後「やっぱり違う」→早期離職という形になりかねません。

なお、ここでの自分の軸は、「自分のやりたい職種に就けるか」や「自分のキャリアプランに合致するか」「ビジネスパーソンとして成長できるか」といったものに限りません。会社の雰囲気や将来性、給与や福利厚生といったものも含まれます。補足すると、給与や福利厚生を自分の軸として捉えるのも1つの正解です。

いずれの場合においても、「就職活動にあたり、当初から自身が軸として考えていた」ことをあらためて振り返り、それに合致する(もしくは最も近い)企業を選ぶということを心掛けるとよいでしょう。

CHECK:「会社の雰囲気」で判断するのは?
「人事の雰囲気が良かった」「会った社員同士が仲良さそうだった」
重複内定を得た時、社員の雰囲気で選ぶという人もいるでしょう。もちろん、それも間違いではありません。しかし、社員の雰囲気だけで選ぶことはおすすめできません。

なぜなら、「皆さんが接する社員は、良い雰囲気を作ろうとするから」です。露骨なことを言ってしまえば、一般的に人事担当者にも、採用人数の目標があります(営業でいうところの営業成績のようなものです)。
そのため人事担当者は、皆さんへの接し方や雰囲気作りをなるべく良いものにして、皆さんからマイナスの印象を持たれないようにしています。よって、その雰囲気を鵜呑みにして選んでしまうと、実際に働き始めたときの雰囲気と違うということもあり得るのです。

ただし、採用人数の目標があるとはいえ、人事担当者は皆さんを騙そうとしているわけではありません。「学生が来るのだから、自分達もちゃんとしなきゃ」「せっかく来社してもらうのだから、悪い印象を持たれないようにしないと」といった、善意の「単純にちゃんとしようとしている」だけです。皆さんが、目上の人や初対面の人に会うとき「ちゃんとしよう」とするのと同様です。

しかし、こういった面を見落としていると、実際に働き始めた時、ギャップを感じてしまうかもしれません。社員の雰囲気はあくまで判断の1つと捉えるようにしましょう。

給与・福利厚生

次に、給与・福利厚生です。
「自分の軸」における「やりがい」「夢」「理念」等は重要ですが、給与や福利厚生も重要な要素です。現実的な話をすると、「働く」とは「社会貢献」「自己実現」という側面のほかに、「自分の生活を豊かにするため」という側面を持ちます。

そのため、同程度の志望度の企業から複数内定をもらった時、現実的な側面からの判断として、給与や福利厚生で判断するというケースも多いようです。
もちろん、もらえる給料の額や休みの多さで選ぶということは、全く悪いことではありません
合理的側面から「働く」を捉えることも、1つの正解です。

▼先輩の声
「賞与を判断基準にしました 志望している時点でどの企業もいきたいところなので、やりがいや働く内容については比べられないと思ったので現実的な部分で見比べました」(愛知淑徳大学福祉貢献学部福祉貢献学科・文系・女性)
「勤務地、福利厚生で決めました。そもそも企業の業務内容に魅力を感じて志望しているので、あとは制度の良い方で決めればよいと感じました」(法政大学生命科学部環境応用化学科・理系・女性)

企業規模・将来性

最後に将来性・企業規模という声が出ました。
一般的に企業規模の大きいほうが、将来性があったり、給与・福利厚生が整っていることが多いです。
ただ、あくまで企業規模そのもので判断するわけでなく、「自分の軸」等を考慮する上で、補足情報として捉える傾向にあるようです。

もちろん、将来育休産休を考えている等の場合、規模が大きく将来性のある企業のほうが、制度の整っていることも多いため、これを第一に考えるというのも間違いではありません。
しかし、企業規模や将来性だけで判断すると、本当に自分の実現したいことからずれていたりして、結局期離職につながってしまうということもあります。
やはり、自分の軸を第一に考えたうえで、補助的に考慮するほうがよいでしょう。

▼先輩の声
「判断基準として、四季報に載っている平均年収や、内定先でどのような仕事ができるのか、その企業に将来性はあるのかを判断基準とした。将来性という観点は、その企業の仕事内容、参入障壁、社員の雰囲気などあらゆる面で考えた」 (電気通信大学大学院情報理工学研究科・理系・男性)

体験談は先輩からのエール!後悔しない選択をしよう

内定を取った後」の話は、遠いようですぐに出てくる問題です。
内定は社会人になった時のスタートラインを決めるものだからこそ、失敗しない選択をしていきたいですね。

特に四季報や業界地図等の客観的な情報は、給与や福利厚生、将来性を考慮する上で非常に役立ちます。ブンナビ×読売新聞のように、一目で各企業の四季報の情報が分かるようなサイトもありますので、複数内定をもらった時の参考にするとよいでしょう。

体験談は、これから就活に臨む皆さんへの、先輩達からのエールです!
自分の本当に実現したいことを考え、後悔しない選択をしていきましょう!

※スペースの都合により本記事に掲載できなかった方も含め、貴重な体験談をお寄せいただいた皆様に厚くお礼申し上げます。

調査期間:2021/9/9(木)~10/3(日)
対象:ブンナビ×読売新聞に登録している会員のうち、2022年3月卒業予定の10万人
回答:188件
回答者属性:文系男性52・文系女性79・文系男性32・文系女性23・その他文系1・その他理系1
回答者大学区分:国立46件・公立5件・私立135件(旧帝大クラス11.2%・6大学クラス25.0%・関東圏国公立大学5.3%・関東理系クラス2.1%・日東駒専クラス7.4%・大東亜帝国クラス2.1%・関関同立クラス10.6%・産近甲龍クラス1.6%・その他国公立11.7%・その他私立22.9%)
調査主体:(株)文化放送キャリアパートナーズ
調査方法:Webアンケート

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