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★必修★面接で聞かれる【3大質問】こう答えるのが正解!現役人事が解説

就職活動

「面接で必ず聞かれることとは?」「面接で聞かれることの真意は?」「面接で聞かれることは、具体的に何を見ているの?」……etc

就活生の不安No1といえば、面接対策。何を聞かれるか分からない・どう答えるのが正解等々、不安は尽きないもの。

今回は現役の採用担当者として、株式会社文化放送キャリアパートナーズ キャリア支援部 櫻井美穂氏が、「面接で聞かれること」について、「就活生が聞かれる3大質問」「面接官が質問する狙い/意図」「就活生がどう答えるのが正解」等々を、「採用担当者視点」から伝授します!

面接で聞かれることは、何を意図している?

──本日はよろしくお願いします。就活生の多くが悩むポイントとして、面接対策があると思います。まずは、面接で必ず聞かれることとは、どんなことでしょうか?

櫻井:一般的に面接で聞かれることは、「自己PR」「ガクチカ(就活生時代に力を入れたこと)」「志望動機」の3点です。企業によっては、さらに別の質問を聞いていることもありますが、まずこの3点ということを押さえておきましょう。
なぜこの3点が面接で聞かれることかというと、「自己分析ができているか」「その人はどんな人なのか」が分かることで、「この人は入社したらどんな活躍をしてくれそうか」を、私達面接官が見ることのできる質問だからです。

自己分析でいえば、直接的に「あなたは自己分析ができていますか?」と質問することはもちろんありません。しかし例えばガクチカを通し、「この人の得意なことはどんなことで、それが就活生時代に発揮された場面はどんな時か」を聞くことで、「この人は自己分析ができているのか」「本人の話す自己分析の結果と、エピソードに矛盾はないか」「この人はどんな人なのか=もし入社したらどんな活躍をしてくれそうか」といったことが分かってきます。

ちなみに企業によっては、「自己PRとガクチカを聞くけれど、志望動機は聞かない」等のケースもあります。ただ、直接的に志望動機について聞いていなくとも、他の質問を通じて、企業への理解度や志望に至った理由≒その人はどんな人かを見ている可能性はありますね。

なので、ただ単に面接で聞かれることだから「自己PR」「ガクチカ(就活生時代に力を入れたこと)」「志望動機」を対策するというよりは、「あなたの人となりが分かる」という点を意識すると、これら面接で聞かれることへの効果的な対策になると思いますよ。

面接で聞かれることで、面接官はここを見ている

──面接で聞かれることに対し、面接官として期待する答え方は何がありますか?

櫻井:自己PR、ガクチカ、志望動機といった面接で聞かれること共通で、大きく「話すエピソードについて、結果に至るまでの過程」「話すエピソードについて、ある程度以上の情報」の2点をしっかり話してくれることを、答え方として期待しています。

よくあるのが、結果に至るまでの過程をあえて隠しているパターンです。例えば、具体的なサークル内容や活動の中で工夫したことをあえて言わずに、「サークルでリーダーを務めました。目標を達成するために2点工夫して、皆で協力して解決しました」と話すような就活生が、かなり多くいます。
就活生としては、あえて情報を小出しにすることで、面接官から質問をしてもらい、随所随所に自己PRを挟んで面接官の印象に残ろうという意図なのだと思います。しかし面接は、お互いに限られた時間の中で行いますので、「コミュニケーションを取る能力がない(もしくは取るつもりがない)」「必要な情報を取捨選択して、相手に分かりやすく伝える能力がない」と判断せざるを得ない場合があります。あとこのような情報を小出しにするやり方は、単純に時間がかかります。そのため、あなたの魅力を全て伝える前に時間切れになる可能性もあります。

一通り、ある程度情報をまとめて話してくれると、こちらでもより深掘りした質問をしやすいですし、基礎的な能力に問題ないことを示すことにもつながります。そのため、やはりこの2点を意識しておくことが望ましいですね。

──面接で聞かれることに対し、何となく情報を小出しに話していったほうが、面接官から深掘り質問をたくさんもらえて有利に思えたのですが、実際は違うのですね。そうなると、面接で聞かれることを通じ、会話が盛り上がる面接と盛り上がらない面接の違いは何でしょうか?

櫻井:先ほども少し話しましたが、面接で聞かれることに対し、面接官の意図をくみ取って答えてくれると、話が盛り上がります。
逆に面接官の質問の意図と違う回答が返ってくると、それ以上話を広げにくいので、盛り上がりにくいですね。

ただ勘違いしないでほしいのは、「面接官の意図」とは、「ある話題に対し、Aと答えないと不合格」というわけではありません。「聞きたいこと」を汲んでほしいという意味です。
例えば、「部活でどんなポジションでしたか」と面接官が聞いたとします。このとき「リーダーを務めていると答えなければ不正解」ということはもちろんありません。聞きたいのは「部活でどんな形で活躍していたのか(ひいては、社会人になった後どんな風に働いていきそうなのか)」という点です。
この部分をはき違えていると、先ほどの例でいえば、本当は違うのに「リーダーを務めていた」と話してしまい、結果としてボロが出たり、「露骨な嘘をつくような不誠実な人」という誤解を受けたりと、良いことはありません。

繰り返しになりますが、面接で聞かれることは、「どんな人柄なのか」や「その人の物事に対するアプローチの仕方」を通じ「この人は入社したらどんな活躍をしてくれそうか」をみるという意図があります。
ですので、自身を持って、あなたの力が本当に発揮されたエピソードを話してください。

面接で聞かれること「想定外の質問」どう答える?

──「自己PR」「ガクチカ(就活生時代に力を入れたこと)」「志望動機」の3点が、面接で聞かれることの基本とのことでしたが、それ以外にも就活生が想定していないような質問をすることがありますよね。こういった質問が面接で聞かれることに、どんな意図があるのでしょうか?

櫻井:最初に面接で聞かれること3点(自己PR/ガクチカ/志望動機)を聞いた後、より就活生の人となりを深掘りする意図で聞くということは多いですね。面接で聞かれること3点について、エピソードの内容があまりにも作り込まれたサクセスストーリーだと、トラブルや課題に直面した際、どのような対応をしたのかというような質問をすることもあります。どのような物事も、全ての過程が順調で、ストレートに成功につながっていくということはありません。むしろトラブルや課題に直面した際、どのような考え方や工夫をしたのかこそ、「この人はどんな人なのか」が見えてくるためです。

例えば自己PRにおいて、「サッカー部で部長として皆をまとめ、全国大会優勝しました」というエピソードを話した人がいたとします。サクセスストーリーばかり話す人だと、往々にして「優勝に至るまでに直面した課題やトラブル、メンバーとの考えの衝突等」といった、部活を通じ失敗した経験やそこから学んだこと、そのうえでどう考え行動したのか等の過程や、「物事に対するアプローチ」の部分を話してくれません。なので面接で聞かれること3点以外に、「活動の中で失敗した経験はあるか」とか「メンバーとの衝突はなかったのか」といった質問をすることがありますね。

しかし先ほど話した「あえて隠している」パターンならまだしも、この時しっかり自己分析ができていない人だと、想定外の聞かれたことに対し、ありきたりなことしか言えないということがあります。
そうなると結局、面接で聞かれることの目的である「この人は入社したらどんな活躍をしてくれそうか」が分からず、評価しようがない=場合によっては落とさざるをえないということになります。
「面接はコミュニケーションだから、アドリブ力に自信があれば問題ない」と考えている就活生も多くいますが、基本的に事前の準備は不可欠です。自分が話そうとしているエピソードに対し、自己分析の結果もフィードバックをしつつ、より具体的に話せるようにしておきましょう。

なお、先ほど「ありきたりなこと」と言いましたが、面接で聞かれることについて、「ありきたりなこと」の意味を誤解しないようにしておきましょう。
よくWeb上の記事や動画で、「面接で聞かれることに対し、アルバイト・部活/サークルといったありきたりなことを言うな」という趣旨の内容が散見されます。
しかし「全国大会優勝した」「ヒッチハイクで世界一周してきた」「学会に名が残るような研究成果を出した」といった人のほうが少数派です。もっと言ってしまえば、たとえありきたりでない「すごいエピソード」だったとしても、目標達成に至る過程や考え、経験やそこから学んだこと等を話してもらえなければ、普通に落ちます。
面接で聞かれることについて、面接官からみた「ありきたり」とは、エピソードの大小でなく「その結果に至るまでのあなたの考えや物事へのアプローチ方法、力が発揮された場面を、聞かせてもらえないこと」です。

同じ学業・部活/サークル・アルバイトの話題だったとしても、そこでの経験や学んだことまで全くの同一ということはありません。むしろその部分にこそオリジナリティが出る=入社したらどんな活躍をしてくれそうか見ることのできる部分です。
しっかりと自己分析ができていれば、面接で聞かれること自体の説得力も増しますし、想定外の質問にも落ち着いて答えられると思います。

面接で聞かれることや、それ以外の就活生の想定外の質問も、聞きたいことの意図そのものは大きく変わりません
だからこそ、自己分析等の事前準備を通し、自身でもあらかじめ話を深掘りしておきましょう。

さいごに

──最後に、面接で聞かれることについて、就活生の皆さんにメッセージをお願いします。

櫻井:面接で聞かれることは、落とすために聞いているわけではありません。就活生の人となりを知って、一緒に働いていく人を探すためのものです。よく、面接で聞かれることを答える際、「印象に残った人が勝つ」とか「いかにインパクトを残すか」というスタンスで臨む就活生もいます。
しかし面接の大原則はコミュニケーションの場ですので、そういったスタンスで臨んでしまうと、結局大原則であるコミュニケーションが取れないという事態になりかねません。

面接で聞かれることだから対策するというわけではなく、コミュニケーションを通じ「自分を知ってもらう」というスタンスで臨むと、結果としてしっかりと面接官からも評価してもらえるはずです。
もちろん評価されたからといって即座に合格というのはあり得ませんが、「合否を問わず、ちゃんと知ってもらったうえで評価される」のと「そもそもちゃんと伝わっていないので、評価のしようがない」では、雲泥の差です。

内定はゴールでなく、社会人になったときに良いスタートを切るためのものです。だからこそ、面接で聞かれることを通じ、誤解や齟齬のないよう伝えることが重要です。
面接で聞かれることも含め、今日お話ししたことを踏まえ、しっかりと伝えられるよう、頑張ってください!応援しています!

プロフィール:櫻井美穂 [株式会社文化放送キャリアパートナーズ キャリア支援部]
2018年より現職。「企業研究」「四季報の読み方」「自己分析」「エントリーシート対策」「面接対策」等、就活生が躓きがちな部分を、大学での講座や個別相談を通じ1500人以上に指導。きめ細やかで当事者に寄り添った指導法から、大学就職課・キャリアセンターからも高い支持を得ている。また、自社内の採用業務や他社採用活動アドバイザー業務等、広く活躍している。

※プロフィールは取材当時のものです

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