新卒の就活でもスタンダードとなりつつあるオンライン面接。場所を選ばずに実施できることから、学生側の支持も高いですね。しかし一方で、オンライン面接だからこそ、気を付けるべきマナーも……。
そこで今回は、ブンナビ×読売新聞の会員(会員数10万人)うち、インタビュー調査に回答いただいた先輩の対策方法をもとに、オンライン面接で面接官に好印象を与えるマナーや、事前にやっておくことで、トラブルやマイナス印象を持たれないためのマナーをご紹介します!
このマナーを意識するだけで好印象!「2つのコミュニケーション」を使いこなそう
オンライン面接で、面接官から好印象を得るためのマナーとして、正しくコミュニケーションを取れることがあります。
中でも次の2点は、お互いに有意義な時間を過ごすためのマナーであるのみならず、あなたの好印象も左右するものです。
・ノンバーバルコミュニケーション(表情・しぐさ・身振り手振り等、非言語領域のコミュニケーション)
・バーバルコミュニケーション(文章や会話で発する言葉等、言語領域のコミュニケーション)
この2点について、どのようにふるまえばマナーとして合格なのか、そして好印象につながるかをみていきましょう。
【1】ノンバーバルコミュニケーション
対面型の面接では、身振り手振りを含め、ノンバーバルコミュニケーションをフル活用することができます。一方でオンライン面接の場合、カメラに映る範囲が限定的なため、「表情」「しぐさ」にノンバーバルコミュニケーションは限定されます。つまり、残っているコミュニケーション手段1つ1つの受け持つ割合が高く、それによってあなたの印象を左右するのです。
だからこそ、この2つをしっかりと実践することを意識しましょう。例えば、口角を上げたり(笑顔・柔らかい表情)、ゆっくりと首を縦に振る動作(頷くしぐさ)の2点を意識するだけで、面接官から好印象を得ることができます。
やはり、オンラインであってもコミュニケーションの場ですので、お互い不快な思いをせず、スムーズにコミュニケーションを取れるよう意識することは、マナーの1つです。
ちなみにカメラ越しの場合、普段の対面と同程度の表情・しぐさだと、面接官からみて反応が薄く映ることがあります。カメラ越しで直接人間の目で見ているわけでないことや、PC画面ゆえ実際より顔のサイズが小さくなる等、表情やしぐさを読み取りづらくなるためです。そのため、オンライン面接に臨む際の表情やしぐさは、やや大げさなくらいで問題ありません。
【2】バーバルコミュニケーション
先ほどの【1】で述べたように、オンライン面接ではコミュニケーションが限定されることから、コミュニケーション能力1つ1つの受け持つ割合が高まります。自分の考えを、論理的に分かりやすく伝えることも、マナーとして重要です。
この時意識することは最初に「結論」、次に「理由」、最後に理由を裏付ける「エピソード(具体例)」の順で話すことです。結論を先に言うことで、面接官は「あなたが何を言いたいか」を明確化した状態で話を聞くことができます。面接官の理解を短時間で進め、その後のやり取りをスムーズに行える下地を作ることができれば、マナーを十分に実践できているといえるでしょう。
このマナーを実践することは、「この人は分かりやすく相手に伝える能力が高い」という好印象につながります。なお、この話し方は、対面でも有効です。
ちなみにカメラ越しの場合、普段の対面と同程度の早さで話すと、面接官からは早口に聞こえる場合があります。カメラ/マイクを通じて、オンライン経由すること自体の特性により、早めに聞こえるためです。相手と正しくコミュニケーションを取れるよう意識することは、マナーの基本の1つですので、事前に自身の使うカメラ/マイクでリハーサルをしておくとスムーズです。場合によっては通常の8~9割程度のスピードで話すことを意識してみましょう。
この3つのマナーを意識すればOK!トラブル・マイナス印象回避術
オンライン面接では、対面とは異なる環境で行うことになります。そのため、注意すべきポイントや、事前に準備しておくべきことをしっかり整えておくことは、大事なマナーです。
次の3つのマナーを押さえ、トラブルや悪印象を回避しましょう。
【1】服装マナー
「服装は何で参加すればいいの?対面ならスーツだろうけど、オンラインは自宅で受けるしなあ……」
オンライン面接において、判断に迷う部分です。ただ結論から言うと、「オンラインであってもスーツ」がマナーといえます。なぜなら、対面・オンラインと形式こそ違うものの、面接が「フォーマルな場」であることに変わりはないからです。
「私服で参加してください」等の指定がある場合をのぞき、基本的にスーツ着用が、マナーとして望ましいでしょう。
【2】事前の準備マナー~環境編~
大学構内等の外出先で受ける場合はもちろん、たとえ自宅で行う場合でも、事前にオンライン面接を受ける場所を確認しておきましょう。可能なら、実際に面接を受ける時間・服装・パソコン設定でリハーサルをしてみることが望ましいです。
例えば大学構内で受ける場合、学食やカフェといった、騒がしくなる可能性・多くの人が画面内を横切る可能性の高い場所は、避けたほうが無難です。
図書館の個室のグループ学習室を予約して使ったり、大学によってはキャリアセンター管轄の個室ブース(テレキューブ)を用意しているところもありますので、そういった場所を選ぶようにしましょう。
また、部室のある部活・サークルに参加している方は、その時間だけメンバーに協力を仰ぎ使わせてもらうという方法もあります。いずれにせよ、外出先で面接を受ける場合は、静かで通信環境の良い場所を選ぶということが重要なマナーです。
一方自宅の場合、環境としては慣れている場所のため、比較的面接を受けやすいといえます。しかし時間帯によっては、日の入り方でカメラに逆光の状態で映ったりすることもあります。自宅内でもどこで受けるか決めておいたり、必要に応じてオンライン面接用の照明を用意しておくと良いでしょう。また、生活感のある散らかった背景はマナー違反となり、良い印象を面接官に与えません。あらかじめ片づけておいたり、シンプルな背景をPC上で設定しておくこともマナーの一環として大切です。
CHECK:自宅で受ける場合はこれも忘れずに
家族と同居している場合は、あらかじめ面接時間を伝えて協力してもらったり、一人暮らしの場合、面接時間に宅配便や設備点検等の来訪のないよう調整しておくことも、忘れずにしておきましょう。
【3】事前準備マナー~PC編~
オンライン面接で、まずよくあるトラブルといえば「接続不良・フリーズ」です。対策としては「有線LANを使用する」「高性能なPCを用意」といった対策があります。
しかし、実際の通信環境や就活に使える費用を考えると、必ずしも「高性能なPCを有線LANで使用する」という状況を用意できるとは限りません。手持ちのPCや無線LANの環境下で受けるという場合、面接で使う予定のないアプリやソフトウェアを閉じておきましょう。またオンライン面接時、ウィンドウを小さくして通信量を減らすことで、フリーズしにくくするという方法もあります。
面接官に評価されるようなマナーではありませんが、接続やフリーズによる余計なマイナス印象をあらかじめ回避しておくことは、大切なマナーです。
自身の通信環境や手持ちのPCの状態に合わせて、これらの対策もあわせて行っておくと、リスクのみならず不安を減らすこともできるので、一石二鳥です。
CHECK:スマホやタブレットじゃダメ?
結論からいえば、おすすめはできません。オンライン上でデータ・資料共有しながら進んでいくような選考もあるため、PCのほうが見やすく余裕をもって受けられるためです。また、一般的にPCのほうが性能も高いため、接続不良・フリーズのリスクを減らすことができます。
トラブル回避で、よりよいパフォーマンスを発揮しよう
いかがでしたでしょうか。オンライン面接のみならず対面面接でも使えるマナーや、オンライン面接だからこそ気を付けるべきマナーが分かりましたね。
こういったマナーを覚えておくことで、本番でより落ち着いて臨めたり、あなたの魅力がより伝わりやすくなっていくでしょう。
より良い環境で、あなたのパフォーマンスを最大限発揮していってくださいね。
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