「就活はいつから始めたらいいの?」
「3月解禁って聞いたのに、もう友達は内定もらっていた……」
いつから始めたらよいのか分からない就活。
入試や受験と違い、答えが1つでないからこそ、自分に合わせたスケジュールの組み方が大事。
5,000人以上の先輩データを基に、後から損をしないように、大学3年生/院1年生の間に何をしておくべきかをみていこう!
一般的な就活スケジュールをおさらい
まずはおさらいとして、一般的に言われている就活スケジュールをみていきましょう。
※下記のスケジュールは一例です
大学3年生/院1年生
4月:就活ナビサイトがオープンする
5月:「就職ガイダンス」等、大学内でガイダンスが行われる(大学により実施時期や名称は異なる)
6~7月:夏インターンシップ申し込み・場合によってはインターンシップ選考に参加
8~9月:夏インターンシップに参加・秋インターンシップ申し込み
10~12月:秋インターンシップ申し込み・参加
翌1~2月:冬インターンシップ申し込み・参加
翌3月:採用情報解禁(採用情報が企業HPやナビサイトで掲載され始める)
翌6月:採用選考解禁(実際の採用選考がスタートする)
翌7月以降:内々定出し
このスケジュール通りでいくとなると、こんな動きになりそうです。
・春~秋はインターンシップに参加しつつ、自分の志望企業について考える。
・翌3月に採用情報(求人情報)が出てくるので企業を選ぶ。
・翌6月から選考に参加し始める。
・翌7月くらいから、内々定をもらい始める。
しかし実際には、「大学3年の2月で内定をもらった」「大学4年になってすぐの5月で就活を終えた」等の先輩の声もあります。
つまり場合によっては、上記のような動きだと、就活に出遅れてしまう可能性もあるといえそうです。
実際のところ、先輩達はどう活動していた?
それでは、本当のところ、先輩達はいつから動いていたのでしょうか。
延べ5269人の学生が回答しているブンナビ×読売新聞(会員数:約10万人)による月例調査では、「いつ頃から就職活動を始めましたか(始める予定ですか)(択一)」という質問を、複数回行っています。それによると、「~大学3年生/院1年生の6月」平均38.8%、「~大学3年生/院1年生の8月」では平均58.9%です。
つまり大学3年生/院1年生の夏時点で、6割近くの学生が、就活に向けて活動をスタートしているということが分かります。先ほどのスケジュールと比較すると、かなり早いですね。
さらに「~大学3年生/院1年生の12月」になると、平均78.8%まで上昇し、8割近くの学生が活動を始めている形になります。
すなわち、余裕を持って就活に臨む場合、夏前に就職活動を始めていくほうがよさそうです。
翌3月解禁までに、いつから、何を始めていけばいい?
ではいったい、いつから何を始めていけばよいのでしょうか。
先ほどのブンナビ×読売新聞(会員数:約10万人)による月例調査では、各月ごとに「前月の1ヶ月間で、あなたがおこなった事、経験した事をすべて選んでください(複数選択)」という質問をしています。そこでの結果から、翌3月の採用情報解禁までの間に、いつから何を始めていけばよいかの参考にしていきましょう。
【1】春~夏シーズン
(1)月別でみる先輩達の活動状況
5~6月:(上記質問について、6月調査の回答から最も多い選択肢3点を抜粋)
「学内の就職ガイダンス」69.7%
「学内の就活講座・イベント」48.6%
「学外の就活講座・イベント」46.5%
6~7月:(上記質問について、7月調査の回答から最も多い選択肢4点を抜粋)
「学内の就職ガイダンス」54.7%
「学外の就活講座・イベント」54.4%
「学内の就活講座・イベント」39.9%
「インターンシップ参加」21.9%
7~8月:(上記質問について、8月調査の回答から最も多い選択肢3点を抜粋)
「学外の就活講座・イベント」48.3%
「インターンシップ参加」42.7%
「学内の就職ガイダンス」35.2%
(2)このシーズン、いつから何をしておくと良い?
一般的に4~6月かけて、多くの大学で「学内の就職ガイダンス」が実施されます。これは就職活動のスタートアップになるので、必ず参加しましょう。ただし大学によって開催時期が異なったり、時期ごとに複数回実施することもありますので、必ず自身の通う大学のスケジュールを確認してください。
さらにこの時期は大学内外で就職活動に関するイベントが開催されます。まず「学内の就活講座・イベント」では、自己分析や企業研究のやり方の他、インターンシップ選考対策等の講座が行われています。特に企業研究や自己分析は、就活全般の基礎となるものです。さらに企業研究は時間のかかることも多いため、この時期からスタートしておくとその後がスムーズでしょう。
ちなみに企業研究とは、企業HPを見たりするほか、一般的に「ブンナビ×読売新聞」のような企業研究・比較サイトで調べたり、『業界地図』『就職四季報』等の書籍やインターンシップ参加を通じ、自分に合う企業かを調べていくことです。
次に「学外の就活講座・イベント」では、インターンシップ選考対策等の講座が行われるほか、合説形式で各企業がインターンシップの案内を行ったりします。自己分析や企業研究を通し、参加するインターンシップをある程度絞り込んでいきましょう。
7月以降になると、学内外の就活講座・イベントのほか、インターンシップも実施され始めます。7月時点で「インターンシップ参加」42.7%があることは、その表れです。
この時期は授業期間ということもあり、オンラインでの実施や短期間での実施が比較的多いと言えます。こうしたインターンシップに複数参加してみると、視野が広まったり、自分のやりたい仕事についてより具体的に理解を深められたりします。
ただし、一般的に~8月上旬頃までは大学の授業期間ですので、学業に支障のない範囲で参加するようにしましょう。
【2】夏~秋シーズン
(1)月別でみる先輩達の活動状況
8~9月:(上記質問について、9月調査の回答から最も多い選択肢3点を抜粋)
「インターンシップ参加」71.6%
「学外の就活講座・イベント」48.0%
「学内の就職ガイダンス参加」22.2%
9~10月:(上記質問について、10月調査の回答から最も多い選択肢3点を抜粋)
「インターンシップ参加」65.2%
「学外の就活講座・イベント」46.0%
「学内の就職ガイダンス参加」37.9%
10~11月:(上記質問について、11月調査の回答から最も多い選択肢3点を抜粋)
「インターンシップ参加」54.7%
「学外の就活講座・イベント」48.0%
「学内の就職ガイダンス参加」43.8%
11~12月:(上記質問について、12月調査の回答から最も多い選択肢4点を抜粋)
「インターンシップ参加」56.0%
「学外の就活講座・イベント」43.1%
「学内の就職ガイダンス参加」35.6%
「採用本選考のES・書類提出」29.9%
(2)このシーズン、いつから何をしておくと良い?
8月から11月にかけては、インターンシップが佳境を迎えます。気になっている企業や業界のインターンシップに積極的に参加していきましょう。参加することで、「業界・職場の雰囲気は自分に合っているか」「仕事内容はイメージしていたものと合っているか」等が分かってきます。
特に8~9月にかけてのインターンシップは、夏休み期間ということもあり、5日間以上の中長期インターンシップも多いです。中長期のインターンシップのほうが、より企業理解も深まりますので、気になる企業には積極的に参加しましょう。
なお、10月以降は授業期間となるため、中長期インターンシップは減少し、比較的短期間のプログラムが多くなります。この辺りから、引き続きインターンシップへの参加をしつつ、採用本選考に向けたエントリーシート(ES)対策や面接対策も行っていく必要があります。対策講座は大学内での実施のほか、就活ナビサイト主催のものもありますので、積極的に参加して対策をしていきましょう。
11~12月の秋終盤になると、「採用本選考のES・書類提出」が29.9%あるように、早い企業だと採用本選考を実施していきます。
自身の志望する企業が、いつ頃から採用本選考の受付を始めるかなども、意識し始めておきましょう。
【3】冬シーズン以降
(1)月別でみる先輩達の活動状況
12~翌1月:(上記質問について、翌1月調査の回答から最も多い選択肢4点を抜粋)
「インターンシップ参加」59.4%
「学外の就活講座・イベント」41.8%
「採用本選考のES・書類提出」41.5%
「採用本選考の面接参加」32.3%
翌1~2月:(上記質問について、翌2月調査の回答から最も多い選択肢4点を抜粋)
「インターンシップ参加」52.7%
「採用本選考のES・書類提出」42.4%
「学外の就活講座・イベント」41.2%
「採用本選考の新規企業エントリー」37.1%
(2)このシーズン、いつから何をしておくと良い?
冬に入ると、採用本選考に向けた動きが加速し始めます。自身の志望する企業の採用スケジュールを確認すると同時に、採用本選考に向けたES対策や面接対策を本格的に行いましょう。
ただし、「インターンシップ参加」が依然として59.4%ある通り、この時期に冬インターンシップを行っている企業も多いです。自身の就活軸(就職して実現したいことやキャリアビジョン等)に最も合致する企業を探すため、視野を広く持って、冬インターンシップに参加していくことも大切です。
翌3月解禁以降は、「目的」を見失わないように
翌3月以降になると、本格的に採用本選考が開始されます。ブンナビ×読売新聞(会員数:約10万人)による3月時点での月例調査の「これまでの期間で、あなたがおこなった事、経験した事をすべて選んでください(複数選択)」という質問でも、「採用本選考のES・書類提出」81.3%、「採用本選考の面接参加」64.9%と、採用本選考の活動が本格化していることが分かります。
この時点で「採用本選考の内定取得」も28.9%あり、内定をもらい始める学生も出始めます。
これ以降は、各企業の採用スケジュールに合わせ、流動的に各種選考や内定出しが行われる形です。
この時期以降になると、「友達は内定をもらったのに、まだ自分はもらえていない」といった話にもなってくるかもしれません。しかし就活とは、「内定をもらうため」のものではありません。「社会人になったとき、良いスタートを切るため」の活動です。
人によって目指す業界や職種は異なり、スケジュールも変わってきますので、本来の目的を見失わずに活動していくようにしましょう。
正解は1つだけじゃない
いかがでしたでしょうか。
このように、一般的に言われているスケジュールよりも早めに動いたほうが、余裕を持って就活に臨めそうです。
とはいえ、研究や実習等の都合で、ここに書いたようなスケジュールで活動できない方もいるかもしれません。そんな方は、今回のスケジュールを参考にしつつも、自身に合わせてカスタマイズしていくのがおすすめです。
(例:実習の都合で夏インターンシップ参加は難しいため、その分秋冬インターンシップを多めに参加する等)
また、先ほどの月例調査の結果をみても分かる通り、インターンシップや学内外の就活講座・イベントは、各シーズンに渡って随時行われています。「このスケジュール通りに動けないから乗り遅れてしまう」と考えるのではなく、無理のない範囲でできることから1つずつ進めていくようにしましょう。
就活のスケジュールは、業界や企業、職種によっても異なるため、一概にどう動くべきかを断定することはできません。
しかし、無理のない範囲で早め早めに下準備をしていくことで、より良い就活ができるはずです。
自身のスタイルに合わせて、後悔のない就活をしていきましょう!
※本記事は、昨今の就職環境における採用スケジュールの是非を問うものではありません。
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