併願のメリット・デメリットを正しく分析したうえで、併願する場合の効率化ポイントをご紹介!「公務員か民間企業かで、絞り込めていない……」「公務員になりたいけれど、滑り止めで民間企業も受けたほうがいいのかな?」といった不安を抱えている方必見!
後悔しない選択をしましょう。
併願のメリット
まずはメリットから見ていきましょう。メリットは、大きく以下3点です。
【1】選択肢が広がる
当然のことながら、「民間企業だけを見ている」「公務員だけを見ている」といったケースに比べ、選択肢の幅は広がります。
実際、就職情報サイト「ブンナビ×読売新聞」(会員数10万人)が、会員の大学4年生/院2年生に対し取ったアンケートで「就活全般を振り返って、失敗したと思うこと」を調査した際、「もっと広く業界を見ればよかった」「志望先を絞りすぎた」といった声が多く挙がりました。
就職活動の中で、志望先や自分のやりたいことが変わっていくケースも多くあります。そんなとき、民間企業と公務員両方を併願することで、より広い選択肢の中で就職活動を進めていくことができるでしょう。
【2】就職できないリスクが減る(公務員のみを志望している場合)
公務員試験の面接スケジュールは、おおむね大学4年生/院2年生の7~8月と言われています。一方、民間企業の実質的なスケジュールは、面接が大学4年生/院2年生の2~5月、内定出しは6月です。実際、「ブンナビ×読売新聞」(会員数10万人)の「新卒採用戦線総括2022調査」において、回答企業181社に対し「内定を出した時期はいつ頃か」を聞いたところ、「6月上旬」という回答が96.3%となっています。
つまり、公務員のみを志望し、仮に7~8月の面接に落ちてしまった場合、民間企業の選択肢が大幅に狭まってしまう危険性があります。
民間企業と公務員を併願することは、面接・内定獲得のチャンスを増やすことにつながり、就職できないリスクを大幅に減少できるでしょう。
【3】筆記試験対策について、機会損失を減らせる
志望する先にもよりますが、近年SPI試験を導入している自治体が出てきています。SPI試験は民間企業の採用選考初期の段階で使われることも多く、これ1つを対策するだけで、選択肢を増やすことができます。「SPI試験対策をしたけれど民間企業しか見ていない」等の機会損失を減らすことになり、より効率的に就職活動を進められるでしょう。
ただし、SPI試験を導入せず、従来の試験方法で実施する公務員試験も多いです。個別で対策の必要なこともありますので、気になる自治体等がある場合、試験内容を事前に確認しておきましょう。
併願のデメリット
続いて、デメリットを見ていきましょう。デメリットは大きく以下2点です。
【1】筆記試験対策に時間を取られる
メリットの【3】で「SPI試験を導入している自治体」をご紹介しましたが、一方で従来通りの公務員試験を行っているケースも多々あります。もし民間企業と併願する際、公務員試験の筆記試験対策と、民間企業の筆記試験対策を両方行わなければなりません。
そうなると、絶対的に必要な時間は、専願と比べて多くなります。
【2】多岐にわたる情報収集・整理が必要で、負担が大きい
特に民間企業については、エントリーシート(ES)・面接対策として多岐に渡る情報収集が必要になります。企業自体のこと、競合他社との違い、業界での立ち位置等々、選考を通過できるES作りや面接対策のために、こういった情報は必要不可欠です。
これらを気になる・志望している企業ごとに調べ、整理するだけでなく、必要に応じて説明会やインターンシップにも参加しなければならず、負担が大きくなる点は否めません。
併願するなら、効率化しよう
ここまで、民間企業と公務員を併願する場合のメリット・デメリットをみてきました。これらを踏まえたうえで併願を希望する場合に、少しでも効率化できるよう、ポイントを3点ご紹介します。
【1】SPI試験導入自治体を選ぶ
メリット「【3】筆記試験対策について、機会損失を減らせる」でも書いた通り、近年筆記試験としてSPI試験を導入している自治体も出てきています。
こういったSPI試験を導入している自治体を集中的に選ぶと、企業・公務員両方の筆記試験対策を一度に行うことができます。
特に、公務員試験の筆記試験対策の時間を大幅に減らすことができるため、空いた時間で企業のインターンシップに参加したり、面接対策を行ったりしていくと良いでしょう。
【2】類似する企業・業界を選ぶ
併願する企業が複数ある場合、なるべく似たような企業・業界を選ぶと良いでしょう。例えば「食品メーカーとホテルと総合商社を併願する」場合と、「食品メーカーA社とB社を併願する」場合だと、後者のほうが情報収集・整理の負担が減ります。
【CHECK】志望理由やガクチカは使い回せる?
ES作成や面接対策として、各企業や自治体ごとに志望動機やガクチカ(学生時代に力を入れたこと)をまとめていると、中身がそれぞれ似通ってくることがあります。そのため、「使い回しても問題ないのでは?」と思うことが出てくるかもしれません。
しかし、志望動機等をそのまま使い回すことはおすすめできません。例えば、食品メーカーA社用に作った志望動機を、同業他社のB社に使い回した場合を考えてみましょう。このときB社の面接の場で、人事から「それ、A社でもできるけれど、それでも当社を志望した理由は何ですか?」と聞かれたりすることがあります。もちろん、A社とB社の違いを事前に研究できている場合は別ですが、単なる使い回しだと、こういった質問に的確に答えられず、選考に落ちてしまう可能性は否めません。
とはいえ、民間企業と公務員を併願する場合、時間に余裕がないというのも事実です。志望動機やガクチカは、事前にある程度フォーマット化してまとめておきつつも、各企業や公務員試験ごとに中身を調整していくと、時間短縮につなげられるでしょう。
【3】オンライン開催の説明会やインターンシップに参加する
新型コロナウイルスの影響もあり、近年オンライン開催の説明会やインターンシップが非常に増えてきています。実際、「ブンナビ×読売新聞」(会員数10万人)が2021年8月に大学3年生/院1年生向けに行った調査(有効回答数576)で、「参加したインターンシップの形式」を聞いたところ、「オンライン形式に参加した」という回答が73.2%を占めました。
オンライン開催の説明会やインターンシップの場合、移動の時間も削減でき、時短につながります。空いた時間で他社の説明会を聞きにいったりできる等、より効率化につなげられるでしょう。
【CHECK】オンライン開催だと行く意味がない?
「オンライン開催のインターンシップで、本当に理解が進むの?」
「オンライン開催だと、中身が簡略化されているのでは?」
そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。しかし「ブンナビ×読売新聞」の同調査では「参加したオンラインインターンシップへの満足度」について、計82.4%の学生が「大変満足」「まあまあ満足」と回答しています。
同調査では自由記述形式で満足度の理由も聞いており、「グループワークは少しやりにくさを感じたが、それ以外は特に不満な点はなく、時間を有効に活用できた」「内容が濃く、学びが多かった」「オンラインでも業界や企業理解を深めることは十分可能であるとわかった」といった声が多くありました。
もちろん、実際の職場の雰囲気を感じる等は、どうしても対面型のインターンシップが勝ります。しかしオンライン開催のインターンシップも、内容や企業理解の面で対面型に準ずるレベルにあるといっても差し支えないでしょう。
後悔しない選択をしよう
いかがでしたでしょうか。
民間企業と公務員を併願するメリット・デメリット、さらには併願する際の効率化ポイントを理解できたことで、今後の活動方針も明確になってきたのではないでしょうか。
最終的には自分の「就活軸」を踏まえたうえで併願するかを決めていく必要がありますが、上記の効率化ポイントを踏まえることで、より少ない労力で選択肢を増やしていけるはずです。
併願も視野に入れながら、後悔しない就活をしていきましょう!
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