就職活動において、面接はあなたの能力や人柄を企業にアピールする大切な機会です。しかし、どれほど素晴らしいスキルや企業に対しての熱意を持っていても、マナーが疎かになってしまうと、企業に「これから社会人になるのにちょっと心配だな」という印象を与えかねません。
特に新卒の就活生は、社会人としての経験が少ないため、マナーに対する知識やノウハウも少なく、心配な人も多いのではないでしょうか?

「ブンナビ」で定例で実施している就活生アンケートによると、
40%近い学生は就活におけるマナーは十分に準備できていないと感じている!

この記事では、面接の基本マナーから、意外と見落としがちなポイントまで、徹底的に解説します。面接官に「この人と一緒に働きたい」と思わせるために、一緒にマナーの基本を学びましょう。
面接マナーが重要な理由と企業が評価するポイント
面接におけるマナーとは、単なる形式的にルールを守ることだけが重要なのではありません。 相手への敬意を示すために身だしなみを整えようということになりますし、「この会社に入って一緒に働きたいです」という思いを正しく伝えるために必要最低限のマナーを心得ておくことで面接がスムーズに進むことになります。
企業は、面接マナーを通じて、あなたが「社会人になろうという心の準備ができているか」、「協調性や誠実さがあるか」といった点を判断しています。 たとえば、面接開始の5分前に到着することは、約束を守る誠実さを示します。身だしなみを整えることは、相手に不快感を与えない配慮です。
そして、面接官の目を見て話すことは、真剣さや自信を伝えます。これらはすべて、ビジネスマナーの基本であり、社会に出た後も求められるスキルです。
面接に臨む際の身だしなみ:服装・髪型・持ち物のチェックリスト
第一印象は、面接での場の雰囲気づくりをする上でも重要です。面接官は、あなたが部屋に入ってくる瞬間から、その身だしなみをチェックしています。清潔感と TPO(時と場所、場合)を意識した身だしなみを心がけましょう。
服装
企業から指定がない限り、基本的にはスーツを着用するのが一般的です。リクルートスーツは、黒や紺などのベーシックな色がおすすめです。シワや汚れがないか、事前に確認し、アイロンをかけておきましょう。ワイシャツやブラウスは、白を基調とした清潔感のあるものが好まれます。ネクタイやスカーフも、派手すぎない色柄を選びましょう。
髪型
髪の長さに関わらず、清潔感があることが何よりも大切です。前髪が目にかからないように整える、長い髪は一つにまとめるなど、顔がはっきりと見えるようにしましょう。髪の色は、自然な色を保ち、明るすぎる色や奇抜なスタイルは避けましょう。
鞄
鞄は、床に置いた時に自立するビジネスバッグを選びましょう。床置きする際に倒れてしまうような柔らかい素材のトートバッグなどは避けるべきです。 A4サイズの書類が入る大きさで、色はスーツに合う黒や紺、茶色などが無難です。
持ち物
面接に持参するものは、最低限に絞り、必要なものを忘れないようにしましょう。
●履歴書・職務経歴書:提出済みの場合でも、コピーを持参しておくと安心です。クリアファイルに入れておくと、折れや汚れを防げます。
●筆記用具:ボールペンやシャープペン、メモ帳など。面接中にメモを取る指示があるかもしれません。
●A4サイズの書類が入るクリアファイル:受け取った書類を入れるのに役立ちます。
●企業パンフレット:企業研究の成果を見せるためにも、持参して目を通しておきましょう。
●腕時計:スマートフォンの時間をチェックするよりも、腕時計の方がスマートです。
企業に到着してから受付を済ませるまでの流れ
面接は、会社の受付に到着したところから始まっています。受付の方も、あなたの態度をチェックしている可能性があります。
到着時間:面接開始の10分から5分前に到着するのがベストです。早く着きすぎると、かえって迷惑になることがあります。もし早く着きすぎた場合は、近くのカフェなどで待機しましょう。
受付での挨拶:受付の人がいたら、「本日〇時に面接のお約束を頂いております、〇〇と申します。」とハキハキと名乗りましょう。企業名、面接を受ける部署、自分の名前を正確に伝えます。
待機中の姿勢:指定された場所で待機する際は、スマートフォンを触ったり、足を組んだりせず、背筋を伸ばして静かに待ちましょう。周りの社員や会社の雰囲気を観察するのも良い勉強になります。
入室から着席までの正しい振る舞い方

面接室に入室する際の振る舞いも、あなたの印象を大きく左右します。
ノック:ドアをノックする際は3回が一般的です。もしドアが最初から開いている場合は、ノックは不要です。
入室の挨拶:「どうぞ」と声がかかったら、「失礼します」と一言添えて入室します。ドアを閉める際は、後ろ手で閉めず、静かにドアの方を向いて閉めます。
椅子への着席:椅子の横に立ち、「本日はよろしくお願いいたします」と挨拶をしてから着席します。面接官から「どうぞおかけください」と促されるまで、勝手に座らないように注意しましょう。
面接中に意識すべき姿勢と座り方
着席後に気にしておきたいのは姿勢です。背筋を伸ばし、正しい姿勢で座ることが、面接官に真剣さを伝える上で重要です。
男性:背筋を伸ばし、両手を太ももの上に置きます。膝は軽く開くか、揃えて座ります。
女性:背筋を伸ばし、両手を重ねて太ももの上に置きます。膝はぴったりと揃え、足を斜めに流すと上品な印象になります。

面接中の印象を上げる話し方・相槌のコツ
面接中は、コミュニケーションを通じてあなたらしさや志望度の高さをアピールするために以下のポイントに注意しましょう。
目線:話す時は、面接官の目を見て話すことを心がけましょう。目を見て話すことで、自信や誠実さが伝わります。
身振り手振り:過剰な身振り手振りは避け、自然な範囲に留めましょう。
相槌:「はい」「ええ」といった相槌を適度に入れることで、相手の話を真剣に聞いている姿勢が伝わります。
面接終了後、退室までのマナー
面接は退室するまで続いています。面接が終わると緊張が解けると思いますが気を抜かないようにしましょう。
退室の挨拶:「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました」とお礼を述べます。面接官に一礼をしてから、ドアへ向かいます。
ドアの前で:ドアの前で振り返り、「失礼します」と再び一礼をしてから退室します。
建物を出るまでが面接:最後の最後まで油断しない
面接室を退出したからといって、安心するのはまだ早いです。会社の敷地を出るまでが面接だと心に留めておきましょう。
エレベーター:エレベーターで他の社員と一緒になった場合も、会釈をするなど、礼儀正しく振る舞いましょう。
廊下やロビー:だらしない姿勢で歩いたり、大きな声で私語をしたりするのは避けましょう。
面接は、あなたの熱意を伝える場です。これらのマナーを実践することで、企業に「この人は信頼できる」という良い印象を与えることができます。
まとめ
この記事を通じて、面接における様々なマナーについて、その一つひとつが持つ意味や重要性をご理解いただけたかと思います。単なる形式的なルールとしてではなく、相手への敬意や思いやりを示すための行動として捉えることで、自然と身につけられるようになるはずです。
就職活動は、時に挫折や不安を感じることもあるでしょう。しかし、面接という場で、あなたがこれまで培ってきた経験や、秘めている情熱を面接官に伝えるためには、こうした細やかなマナーが大きな助けとなります。完璧なマナーを身につけることだけが目的ではありません。大切なのは、面接という特別な場に臨むにあたり、誠実さや真剣さを示すという心構えです。
面接官は、あなたがどれほど高いスキルを持っているかだけでなく、会社の一員として、社会人として、どのような人物であるかを見極めようとしています。挨拶一つ、姿勢一つにあなたの人間性が表れます。今回ご紹介したマナーは、どれも難しいことではありません。日々の生活の中で少し意識するだけで、自然とできるようになることばかりです。
面接当日は、この記事の内容を思い出し、自信を持って臨んでください。少し緊張するかもしれませんが、それはあなたが真剣にその企業を志望している証拠です。深呼吸をして、あなたの魅力を最大限にアピールしてください。面接マナーは、あなたの熱意を後押しする強力なツールです。この記事が、あなたの就職活動の成功に少しでも役立てば幸いです。心から応援しています。
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