- 伊藤 大道
- 総務課行政グループ 2013年度入社
福島大学 経済経営学類
私は現在、総務課の行政グループで主に選挙の仕事をしています。学生の皆さんは、選挙も行政の仕事ということを御存知の方は意外と少ないのではないでしょうか?(私は知りませんでした。)
行政の仕事は多岐にわたりますので、ここで私が選挙について詳しく書くのは割愛しまして(興味のある方は個別に御連絡ください。)、もっと一般的なことを御紹介したいと思います。
御存知のとおり、市役所職員には異動があります。泣く人も居れば、笑う人も居ますね。
ですがこれは宿命であり、最終的には慣れますので御安心ください。私も最高で5年連続で異動をしましたが、何も問題なく、むしろ1年で成果を上げるにはどうすれば良いのかを考える良い経験になりました。
余談ですが、今や人事の顔となっている小堀佑真が来る前には、人事に在籍したこともありますよ(そういうと、私の文章にも少しは説得力が増すかと思います。)。1年間だけでしたが。
少し話が逸れましたが、市役所には皆さんが想像もしていないような仕事がたくさんあります。中には、「自分には合っていないのではないか?」と思う仕事もあるでしょう(残念ながら入庁して数箇月で退職してしまう方が増えているのも現状です。)。
私も、真冬に公民館の庭の穴を掘って水道のメーターボックスを探していたときは、「想像と違う」と思いました。ですが、全ては経験です。年数が経てば、一見して関係ないこと同士でも、実は関係性があったり新たな発見があったり、役に立つことが多々あります。学生の皆さんには伝わりにくいかも知れませんが、この年になっても新しい学びがあることは嬉しいものです。
大人になれば分かります。皆さんと一緒に働ける日を心待ちにしています。
最後になりましたが、選挙の際にはぜひ投票に行きましょう!
きっと入庁してから役に立つ経験になります。
私は意識の低い人間ですので、学生の皆さんに、就職してからのためだけに、「○○はやっておいた方が良い」や、「○○は勉強しておくべき」などといったことをお伝えするつもりはありません。そんなものはあまり必要ないと思っていますし、若人から青春を取り上げるなんて許されないと思っています。
ただ、自分が社会人になり、お伝えできることがあります。それは、「お外に出ましょう!」ということです。 お外に出ましょうというのは、つまりは、様々なことを実際に見て、触れて、経験しましょうということです。
経験は、何でも良いです。旅行に行きたければ行けば良いし、バイクに乗りたければ乗れば良いし、恋愛をしたければすれば良い。経験は人を豊かにし、発言に説得力を持たせます。
採用面接だってそうですよね?説得力を持たせるために、自身が経験して、得たこと、学んだことを、ちょっと盛ったりして話すはずです。
勘違いしないで欲しいことは、私は採用試験対策の経験をしろと言っている訳ではありません(無論、それもあった方が良いのは間違いありません。)。
むしろ私が言っているのは、採用試験を突破し、就職してから活きてくるものです。無理に何かを学ぼうとしたり、意義を持たせようとしなくても良いんです。ただ、その日、その時、その場所で感じたことは、いつか思いもよらない形で役に立ちます。
例えば、私は学生時代に毎日の様にバイクに乗って出かけていました。ライダーの方は共感していただけると思うのですが、空気の感じとか湿気から、雨が降るのってなんとなく分かりませんか?それは、特に何も考えることなく自然と経験から身に付いた知識ですが、外で作業がある時には役に立つ力ですよ。
今は本当に便利で、映画は家で観られるし、買い物も家でできるし、食事だって配達してもらえますよね?それは大変良いことだとは思いますが、たまにお外に出て、広い世界を見てみましょう。
その経験は、公務員だけではなく、どこに就職しても役に立つはずです。
就職活動は、人生で一番焦った期間です。
私の第一位志望であった那須烏山市役所は、試験の日程が一番遅く、結果が出るのも遅かったので、他の友人や同級生が就職先を決め、頭髪がカラフルになっていくのを見ながら、最後まで試験対策をしていました。
悩んだことは大きく2点です。
1点目が、面接対策です。
苦手だった訳ではありません。むしろ自分では得意だと思っていました。ところが、面接対策をやり過ぎた結果、途中から私はあらゆる質問に対する回答のセリフを全て暗記し、それをただ吐き出す人形になりました。面接官も、用意されたセリフって聞いていると分かるんですよね・・・。
今になって分かるのですが、面接で見られているのは、人となりや知識、コミュニケーション能力です。用意されたセリフを吐き出すことに注力していた私は、始めからコミュニケーションを放棄していました。
面接官は、皆さんを落そうと思って質問をしていません。もっと皆さんのことを知ろうとして様々な質問をしています。用意された格好良いセリフを余すことなく伝えたくなる気持ちは分かりますが、もっと肩の力を抜いて、生の声、生きているコミュニケーションを意識すると与える印象も変わってくると思います。
もしも自分が面接官だったら、どんな人を採用したくなるか、どんな人と一緒に働きたいか、どんな人に良い印象を持つか、視点を変えて考える時間があると良いと思います。
2点目は、見た目の印象です。
これは書くか迷いましたが、同じような悩みを持つ方の励みになればと思い、書かせていただきます。
私は、初対面の人間には、何も話さずとも必ず「チャラい」と言われます。ひどい偏見ですが、そう言う顔なんだと思います(実際の中身は骨太で質実剛健な人間です。)。就職を決めた友人からも、「もっとダサくしろ」等々、無理なアドバイスをいただいておりました。
ですが、無理にダサくする必要って本当にあるのでしょうか?無論、一般的に望ましいとされている見た目のマナーは存在しますが、特に顔は簡単に変えられるものではありません。
大切なのは顔ではありません。表情や顔つきです。その人の自信や経験、知識は、表情や顔つきに現れます。
優秀な面接官は、表情を見抜けますよ。自信を持っていきましょう!
もはや能力ではありませんが、「人情」と「根性」です。
正直、仕事で必要な知識や能力は、仕事を始めてからでも十分身に付きます。「仕事は人」という言葉を聞いたことがありませんか?
すごく簡単に言うと、「何をやるか」よりも、「誰とやるか」が大切だということです。これは本当です。
どんなに楽な仕事でも、好きな仕事でも、嫌な人と仕事がしたいですか?無論、大人なのでやりますが、気持ちの良いものではないですよね。反対に、どんなに大変な仕事でも、尊敬できて助け合える仲間となら乗り越えられます。むしろ充実感に変わります。
皆さんも、一緒に居る人は「良い人」を選びたいですよね。「職員として」以前に「人として」です。良い人、良い環境、これらが生み出す相乗効果はすさまじいものがあります。ぜひ、自身の人間力を上げ、同時に、時には人に注意できる人間になってください。
お次は「根性」の話です。苦手な方は読み飛ばしてください。
私は社会人になり、「仕事のできる人」には、大きく分けて3種類存在することが分かりました。
1つ目が、「天才型」。同じグループの星貴裕なんかがそうですね(いつか彼も寄稿してくれると思います。)。このタイプは、先天的に何でもできるタイプです。私が一生懸命考えて出す答えを一瞬で出すようなタイプです。このタイプは後天的にどうにかなるものではないので、当てはまったら驕らず喜びましょう。
2つ目が、「不思議くん(ちゃん)型」。小堀佑真ですね。このタイプは、非常に少ないです(一歩間違えるととっつきにくいため。)。何を考えているのか良く分からないが、面白く、難しい仕事も飄々とこなすタイプです。独自の笑いのツボみたいなものを持っています。これも才能なので、故意的に目指そうとするのはオススメしません(痛い人になります。)。
3つ目が、「努力型」。このタイプが最も多いと思います。努力と根性でのし上がってきたタイプです。才能では他の2タイプには及びませんが、精神力を含めて互角に渡り合えます。私には才能がないことが分かっているので、このタイプに入れるように頑張っています。
「根性」と言うより、「気持ちの強さ」は本当に大切です。折れない心、ブレない精神、そういったものを身に付けられると、この先きっと頼られる人間になれます。
上述のとおり、「人として」の部分がしっかりしている人間です。
皆さんにも、様々な場面で後輩が居たことはありますよね?どんな後輩を可愛がりましたか?
礼儀があって、思いやりがあって・・・いろいろあると思いますが、全てポジティブな要素だと思います。
上司や先輩は機械ではありません。皆さんと同じ、血が通った人間です。
無論、どんな人間にもきちんと指導や教育はしますが、それ以上の部分を期待するのであれば、やはり「人として」の部分が重要になってきます。
この記事を読んでくれた方は、「人として」の部分をしっかりと意識してくれると信じています。
万が一、皆さんがしっかりと心を通わせようとしてくれているのに、上司や先輩が応えてくれないようであれば、そんな人間は上に立つのに向いていません。小堀佑真に報告しましょう。
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