鹿島建設株式会社
鹿島建設は1840年の創業から現在に至るまで、建設事業を通じて産業・経済の発展に貢献してきました。現在は、国内外で建設・開発事業を展開し、企画・開発から設計、エンジニアリング、施工、竣工後といったすべてのフェーズにおいて高度な技術とサービスを提供しています。
岩田 道子
Michiko Iwata
鹿島建設台湾現地法人(中鹿營造股份有限公司)
工務課長
異国でのチャレンジへとつなぐ
大学で建築を学び、様々な建物に関わりたいとゼネコンをめざしました。鹿島建設に興味をもったのは、教授から「学びの精神がある会社」と聞いたのがきっかけです。当時はまだ女性の建築技術職が少ない時代でしたが、現場見学をした際に出会った先輩女性社員はもちろん、職人さんたちを含むさまざまな方が活き活きと働く姿に感激して、ここしかないと思い入社しました。
最初の配属は、東京建築支店。大学附属病院の新築工事でした。ちょうど躯体工事が始まるタイミングで配属され、私は上司や先輩に付いて躯体工事や外装、内装、外構など様々な工程で施工管理の基礎を学んでいきました。現場の職人さんは技術の塊のような人ばかりですが、入社したての現場監督をおおらかに受け入れてくれました。コミュニケーションを重ねる中で徐々に信頼関係が生まれ、やりがいも大きくなっていったと思います。現場で特に印象的だったのは、安全への徹底です。ひとつの事故も起こしてはならないとの意識が厳しいほど現場に浸透していて、なるほどこれが鹿島建設なのだと実感しました。
その後オフィスビルの建設に携わり、4年目に横浜支店へ異動。ここでは結婚式場や大型の研究施設の新築工事を担当しました。長女の妊娠中だったため、現場担当ではなく工務担当として資材の調達や発注業務の補助、関係者との交渉などの業務を行いました。初めての業務でしたが、工事全体を見渡し現場にものが入ってくる前の仕事もまたとても勉強になり楽しいものでした。約8か月の出産・育児休暇を経て同じ職場に復帰。育児との両立で慌ただしい毎日を送りながらも、温かい上司や同僚に支えられて子供がいてもものづくりの最前線である現場業務に携われるという仕事のやりがいを非常に感じました。
7年目からは中部支店でまた工事業務に戻り、2棟のオフィスビルを担当しました。どちらも中規模だったため、着工から竣工まで関われたのが貴重な経験になったと思います。また初めて後輩の指導も任され、かつて先輩たちから教わってきた様々な心得を日々伝授しました。もちろん、安全への取り組みは厳しくです(笑)。
その後長男を授かり、2023年9月から台湾の現地法人に赴任しています。夫はリモートで日本の仕事を継続できるため、家族4人での台北暮らしです。赴任早々大規模施設の入札案件があり、金額の折衝を経て、最終的には特命にて工事を受注することができました。40年以上にわたり台湾で築いてきた実績と信頼が評価されたのだと思います。現在は工務課長としてその工務に当たっています。ビジネスカルチャーも工事の慣習も日本とは違いまだまだ手探りではありますが、ただどの国であろうと、鹿島建設として果たすべきクオリティーや安全性は絶対です。10年かけて培った技術と知識をフル稼働させ、現地の仲間たちと力を合わせて、新たな歴史を刻むプロジェクトにしたいと思います。
Career Timeline
2013
現場で女性が活き活き働く姿を見て入社を決意。
病院の新築工事で施工管理の基礎を学ぶ
まだ女性の建築技術職が少ない時代に入社。働く環境への不安はあったものの、2人の先輩と力を合わせひとつずつ改善。工事担当の業務も現場の中で身につけていった。
2016
横浜支店で結婚式場と研究施設を担当。
長女を出産し、工務の仕事も経験
長女妊娠中は、協力会社の選定や、設計図に記載の資材の発注を行う現場の工務担当に。工事担当だけではない新たな現場の仕事の魅力を知る。上司や同僚のサポートに支えられ、育児との両立にも自信を得た3年間。
2019
中部支店でオフィスビルの新築工事
工事担当として初めて着工から竣工まで携わる
3年ぶりの工事担当に。2つのオフィスビル新築工事に着工から竣工まで関わることができて、大きな学びを得る。2023年に長男を出産。
2023
初の海外赴任は、台北。
鹿島建設の実績と信頼が、入札を勝利に導いた
家族4人で異国での新生活をスタート。赴任早々携わった大型の入札案件は、40年間この地で培ってきた鹿島建設の実績と信頼によって無事に入手。鹿島の品質をもって台湾にながく残る建物を完成させたい。