株式会社
横河ブリッジ
ホールディングス
明治40年の創業以来、国内外での橋づくり・橋の維持管理をはじめとした社会インフラ整備に貢献してきました。技術を売りにする会社だからこそ、一人ひとりのキャリアに誠実に向き合うことを大切にしています。
桜井 稚恵
Chie Sakurai
経営企画室/主査
橋をつくり、守っていく
実家が海沿いにあったので、幼い頃から橋を身近に感じて育ちました。橋には桁橋や吊橋、斜張橋などたくさんの種類があって、その個性豊かで、美しく、壮大なところに魅せられ、いつしか「将来は橋をつくって、守る人になりたい」と考えるようになりました。大学院の研究室では橋梁工学を専攻し、落橋した橋梁の解析などを行っていました。鋼橋のトップメーカーである横河ブリッジについては早くから知っていましたが、就職先として意識するようになったのは、リクルーターとして研究室に来られたOB社員との出会いがきっかけです。誠実な人柄もさることながら、“鋼橋愛”にあふれる話がとてもおもしろく、すぐに魅了されました。その後も多くの社員にお会いしては、100年にわたって日本の橋をつくり守ってきた矜持や、世界を牽引する高い技術への誇りなどに圧倒されるばかりで、最後はもう一択だったと思います。
入社後に配属されたのは東京設計第一部。道路橋や鉄道橋の新設設計を行う部署です。もともと現場で動き回るような仕事に憧れていたので、静かに図面と向き合う設計業務に自分が向いているのか最初は不安でしたが、全くの杞憂でした。
設計担当といっても設計計算や図面作成だけでなく、お客様との折衝から材料の手配、工場製作や現場架設への立ち合いなど上流から下流まで様々な業務に関わり、プロデューサー的な役割も担います。ひとつの橋の完成には数年を要するため、常に複数の案件を掛け持ちしながら業務を進めます。最初は先輩の指導のもと、建設コンサルタントが設計を行った物件の照査から担当し、少しずつ難易度の高いものにチャレンジしていきました。
設計者は常に、様々なシナリオを想定しながら設計を行います。製作・施工のしやすさはもちろん、日常的な点検がしやすく傷みにくい構造の検討、地震や水害が多い国ならではの災害対策等、その橋と、橋に関わる人たちの未来まで想定しながら、最も良いものを選択していく作業です。社内外を問わずそういった意識を高く持つ方々に日々囲まれ、大変勉強になりました。そして何より、日常から災害まで見据えて働くプロフェッショナルたちの覚悟の深さに、まさに心打たれる毎日でした。思えば私自身、中学時代の大きな地震体験が土木を志すきっかけだったので、本当に素晴らしい仕事に巡り会えたと思います。

入社3年目には、基本計画に基づく制約がある中、自ら最適な構造やプロポーションを導き出す詳細設計の主担当を初めて任せていただき、大きな成長の機会になりました。
4年目に第一子を出産し、約1年育児休業を取得。その後元の部署に戻りましたが、かつての担当物件を継続させてもらえたことで、ブランクを感じることなくスムーズに業務復帰ができました。とはいえ育児との両立は容易ではありません。時短勤務を選択したものの、これまで常に100%の力を仕事に注いできたため、最初は馴染めず試行錯誤の連続でした。
あるとき上司の勧めで「働き方改革」をテーマとした講習会に参加し、そこで「平等よりも公平」という考え方に出会いました。私が追いかけていたのがみなと同じやり方で同じ成果を出す「平等」なら、個々の状況や特性に合わせて柔軟にサポートし誰もが本来の力を発揮できるよう導くのが「公平」。後者の方が組織として大きな成長を目指せると気づきました。それ以降は一人で抱え込む働き方を改め、周囲の力を素直に借りられるようになりました。おかげで、7年目に第二子を出産し復職した際は、スムーズに業務を再開することができました。
私が入社した当時、設計部門の女性社員は数えるほどでしたが、今では他の部署も含め格段に人数が増えています。今後彼女たちのロールモデルの一人となれるよう、一層の責任感をもって日々励んでいきたいと思います。
自身のために始めた業務改善ですが、年次とともに視野が広がり、デジタル化の必要性を強く感じるようになりました。まずは独学でプログラミングを習得。続いて部署のデジタルリーダーとなり、設計業務と並行してデジタルを活用した業務改善に取り組みました。この活動は全社的な施策へと拡大し、今なお奮闘中です。
2026年4月から横河ブリッジホールディングスの経営企画室に異動し、現在はグループ全体の戦略策定や事業推進のサポートに当たっています。初めて経営に触れて大きく視野が広がっただけでなく、グループの様々な人との交流を通して、新たなモチベーションが次々と湧きあがっているところです。
前の部署で12年間にわたり私の成長を支えてくれた上司から、「ノブレス・オブリージュ」という言葉を贈ってもらったことがあります。現場で培ってきた経験と技術を、グループ組織や事業の成長にどう活かしていくかがこれからの課題。そしてここで得たものを技術者としてのさらなるステップアップにつなげていくのが今後の目標となりました。グループ間の連携強化や人材育成、業務改革など様々なテーマに向けて、新たな仲間たちと一緒にチャレンジしていけたらと思います。
Career Timeline
2014
横河ブリッジ入社。東京設計第一部に配属
中学時代からの志を貫き、鋼橋メーカーに就職。希望の工事部門ではなく設計部門への配属だったが、全工程に関われる仕事に夢中で取り組んだ。
2017
長女を出産し、育児休業
職場復帰後は育児との両立に苦しんだが、上司に勧められた講習会で「公平」に働くことを知り、
ブレークスルー。以後は部署の業務改善にも注力していった。
2026
横河ブリッジホールディングス
経営企画室に異動
自ら飛び込んだ新たなステージ。技術者として培った経験を活かして、大好きな横河ブリッジグループとともにさらなる成長を目指していきたい。










