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24/8/5 UP
【注目 キーワード】【ビジネスケアラー】 / 働きながら介護する人増加(スペシャル8月号)
働きながら家族らを介護する「ビジネスケアラー」の増加が社会問題化している。2025年は、推定590万人もいる「団塊の世代」全員が、介護が必要になりやすい75歳以上の後期高齢者となる。介護需要が跳ね上がると言われており、働き手が介護を理由に離職しない職場環境が求められている。
総務省の調査によると、介護をしながら働く人は22年10月時点で365万人いる。17年の前回調査より18万人増えた。50歳代が最も多く、介護離職に至った人は1年間に10万人を超える。経済産業省は23年、主に正社員の「ビジネスケアラー」は30年にピークに達すると推計。ストレスや疲労による生産性の低下、離職による人手不足などに伴う経済的な損失は年間9兆円を上回ると試算した。
育児・介護休業法では、介護の際、会社を最長3か月休業できることになっている。しかし、実際に休業したことのある人は、介護しながら働く人の1.6%にとどまる。介護と仕事の両立支援制度を利用しづらい雰囲気が職場にあることや、制度をよく知らない人が多いとみられる。今年5月に成立した改正育児・介護休業法では、40歳になった社員に介護休業などの制度を周知することが全ての企業に義務づけられた。
ビジネスケアラーの増加は、企業経営でも避けられない課題だ。志望する企業はどう取り組んでいるのか。福利厚生の充実や社風を測るポイントとして、調べてみよう。
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