
積水化学グループ(前編)

刈川:まずは、積水化学グループの事業内容から教えてください。
桂田:一般的には化学業界に属している会社となりますが、住宅、パイプをはじめとしたインフラ、モビリティやエレクトロニクス分野向け高機能材料、ライフサイエンスの4つの事業領域を展開していて、実はいろいろなところで皆さんの暮らしを支えています。また、これだけの幅広い事業をタイムリーに展開していくためにカンパニー制を導入しており、各事業領域がカンパニーと呼ばれる一つの会社のような組織に分かれているのも特徴です。
刈川:化学業界の中で積水化学グループの強みはどんなところでしょうか?
桂田:積水化学の強みは「変革力」と「技術力」の2つあると考えています。1つ目の「変革力」については、常に失敗を恐れず戦略に基づいた変革を行うことが現在も成長し続けられている要因だと思います。また、持っている技術を磨き上げて独創的な製品を生み出していく、さらには異なる領域の技術を掛け合わせてシナジーを生み出すことができるのも積水化学ならではの強みだと感じています。
刈川:積水化学グループでは、「Vision2030」という長期ビジョンがあると伺いました。くわしく教えていただけますか?
桂田:Vision2030は、積水化学グループが実現したい2030年のありたい姿を示したものになります。ビジョンステートメントには「Innovation for the Earth」を掲げて、持続可能な社会を目指して、未来を含めたあらゆる世代へ安心を提供したいという強い想いが込められています。
刈川:現在、ビジョンはどのような状況ですか?
桂田:今年4月から新中期計画が始まりました。事業面では、これまでの仕込みの成果を創出する段階となっています。具体的には、フィルム型ペロブスカイト太陽電池事業の立ち上げや、社会課題解決への貢献度が高いサステナビリティ貢献製品の拡大です。非財務面においては、際立つ人材の活躍や、際立つ技術の創出などに注力し、ESG経営基盤の継続強化を行っていきます。長期ビジョン後半戦のスタートであり、新中期計画の初年度として重要な1年となります。
刈川:ここからは、私たちの暮らしの身近にある積水化学グループの技術について教えて頂きます。桂田さん、どんなものがありますか?
桂田:2つご紹介します。1つ目は、自動車のフロントガラスに使われている「中間膜」というフィルムです。皆さんが普段乗られる自動車のフロントガラスの間には、中間膜というフィルムが挟まれているのですが、事故などで衝撃が加わったときにガラスが粉々に割れないようにする機能だけでなく、紫外線カット、遮音、遮熱などの機能も持たせられるのが特徴です。2つ目は、「SPR工法」と呼ばれる管路更生システムです。皆さんも記憶に新しいと思いますが、昨年、埼玉県の八潮市で道路陥没の事故がありました。こういった昨今問題視されている下水道管の老朽化問題の解決に寄与する技術なんです。道路を掘りおこすことなく、下水を流したまま更生することが可能で、交通への影響も少なく、廃棄物も大幅に削減できるので環境にも優しい工法です。
刈川:現在、新しい技術にも挑戦されているそうですね。
桂田:去年の大阪・関西万博でも設置されて話題になりました次世代エネルギーのネクストフロンティア技術として注力しているのが、「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」です。軽くて薄く、曲げられることが特徴で、今まで設置できなかったビルの壁面などにも設置することができます。街全体を発電所にするような、カーボンニュートラルの実現に向けた技術となっています。今まさに、量産化に向け、注力しているところです。
刈川:私たちの生活を支えるためにいろいろな技術が生まれているんですね。

刈川:積水化学グループの社風はどのように感じていますか?
桂田:若手、ベテランに関わらず意見を言いやすい環境で、頑張りを応援してくれます。挑戦を非常に大事にしており、やりたいことを積極的に発信すると周りが応援してくれる環境です。
刈川:桂田さんは、入社する前と後でギャップは感じましたか?
桂田:上司との距離の近さです。入社前は「○○部長」と呼ぶものだと思っていましたが、実際は「さん」付けで呼んでいる人が多く、驚きました。このフラットな雰囲気が意見を言いやすく挑戦しやすい風土に繋がっていると思います。
刈川:積水化学グループでは、どんな方が活躍されていますか?
桂田:自分から主体的に取り組む人が活躍している印象です。特に、取り組みたいことを積極的に周囲に発信して、うまく周りを巻き込める人が活躍しています。
刈川:そういう方と一緒に働くと、いろんな刺激を受けそうですね。
桂田:一緒に働いていると、受け身ではなく、自分の意思で仕事を動かす大切さを学びました。ただ指示を待つのではなく、自分にできることや、やりたいことを考えて行動している社員が多く、その前向きさが周囲にも広がっていると感じています。自分ももう一歩踏み出してみようと背中を押されます。
刈川:素敵な社員の方が多いんですね。
刈川:若手社員が挑戦しやすいというお話がありましたが、実際にどんな現場で活躍されていますか?
桂田:職種や業務内容によっても異なりますが、20代半ばから海外に駐在して活躍している社員や2年目の若手が官公庁のプロジェクトのフロントメンバーとして抜擢されています。また、入社1年目で事業企画の創出に挑戦した社員もいます。市場規模やニーズの調査を行い、最終的に2件の事業企画案を生み出しました。うち1件は市場投入に向け、研究開発を進めているところです。このように積水化学グループでは、若手のうちから大きな仕事を任され、さまざまな挑戦ができる環境があります。
刈川:桂田さんは、現在、入社2年目なんですよね。挑戦という意味で、印象に残っているお仕事はありますか?
桂田:私が挑戦した仕事のひとつが、内定式の企画・運営です。入社1年目で、内定者およそ100名、社員も10名以上が参加する式の主担当を任されました。初めて任された大きな仕事ということで、最初は一人でできることは自分で頑張ってみようと思い進めていましたが、想像以上にタスクが多く、結局手が回らず先輩に手伝ってもらうことになりました。周りを頼ることも仕事のうちなんだと学ぶことができ、無事にやり遂げた経験は、大きな自信に繋がりました。
刈川:仕事のやりがいについてはいかがですか?
桂田:やっぱり一番やりがいを感じるのは、学生さんが「当社に入社します」と言ってくれた瞬間です。採用担当として、数ある選択肢の中から積水化学を選んでもらえることが、一番の使命だと思っています。これまでの対話や関わりがその決断につながったと感じられたとき、この仕事をしていてよかったなと、心から実感します。
刈川:参考になります。ありがとうございます。