2025年7月15日(火)
本田技研工業(Honda)(後編)
刈川:夏のインターンシップ情報から伺いたいと思います。Hondaではどんなプログラムを用意されていますか?
中村:Hondaのインターンシップの特徴は、学生の皆さんにありのままをお見せして、リアルなHondaを体感してもらうことを大切にしています。そのため、プログラムの中で機密情報を扱うコースも多く、事前に機密保持契約を結んでもらい参加してもらいます。本当に一社員と同じような目線で、職場や仕事を体験できるプログラムにしています。
また、「なんとなく楽しかった」だけで終わらないように、お客様扱いをせず社員と同じ目線で職場や仕事を体験できるプログラムにしています。
社員との交流を通じて、よりHondaで働くことをイメージしてもらえると思いますし、一人ひとりにフィードバックをすることも大切にしているので、社会人視点でのアドバイスを通じて、自身の成長の機会としても活用できると思います。
刈川:プログラムは何日間行われますか?
中村:5日間を予定しています。事務系職種と技術系職種があり、より深く理解をしてもらえるよう、細かくコースを分けてプログラムを実施しています。事務系は9コース、技術系は100を超えるコースがあるので、皆さんに合うフィールドは必ず見つかるはずです。
刈川:100もあると、どのコースを選んでよいかわからないという学生さんもいるのではないでしょうか?
中村:技術系の方では、インターンシップのコースについて事前に社員から話が聞ける座談会イベントを用意していますので、是非参加してください。
刈川:学生さんが一番気になるところが、どんな人が採用されるかです。Hondaではどんな学生さんと一緒に働きたいですか?
中村:Hondaは一人ひとりの想いを大事にしているボトムアップの会社なので、小さな想いでも良いので、想いをもって仕事をしたいと思っている人と一緒に働きたいです。Hondaは多様な個性を持った人が集まっていて、こういう人が採用されやすいというのはないのですが、社員に共通することとして、やはり想いを大事にしてる人が多いです。
刈川:車とかバイクに詳しくないといけないのかな?と思うのですが、いかがですか?
中村:皆さん、気になるポイントですよね。確かにそのような質問を学生さんからもよくされますが、全くそんなことはありません。実は、私も就職活動をしていた頃は、製品について詳しくなくて、挑戦を大切にする社風や文化に共感して入社したので、そこはご安心ください。
刈川:中村さんがHondaを選んだ理由は何だったのですか?
中村:もともと父が金融業界で働いていたので、最初は金融業界に絞って就職活動をしていました。もっと視野をひろげたいと思ったことがありまして、家の車がHondaだったということで、セミナーに参加したら、挑戦を楽しみ続ける社風や活き活きと楽しそうに働いている社員の方に魅力を感じて、この会社に行きたいと強く感じたのがきっかけになります。当時、大企業では一人ひとりが裁量をもって働けるイメージが無かったので、衝撃的でした(笑)
刈川:お父様の車がHondaだったのも、縁なのかもしれないですね。
中村:本当にたまたまですけどね(笑)。入社後にHondaならではのこだわりとか、作る人の想いを知って、よりHondaの車やバイクなどの製品に興味を持つようになりましたね。
刈川:人事目線で学生さんたちにアドバイスするとしたら、どんなことがありますか?
中村:就職活動は、企業と学生とのマッチングとよく言われていますが、自分のことは理解しているようで、意外と理解できてないと思います。私も自分のことを一番理解していると思っていましたが、実際に面接で自分自身を深掘りされると、意外に言葉に詰まってしまい明確に答えられないことがたくさんありました。なので、すでに聞き飽きているかもしれないのですが、学生の皆さんには会社を知ることだけに一生懸命になるのではなく、皆さん自身がどういう価値観を持った人間で、何を人生の中で大事にしたいかを正確に理解すること、自己分析を大事にしてほしいです。
刈川:おすすめの自己分析の仕方ってあります?
中村:私も自己分析で苦労したので、簡単にできるものではないと思っています。私がやっていたことでいうと、高校の部活動やアルバイトの経験、海外留学など色々な経験を思い出して、「なんでそれをやろうと思ったのか?」「その経験を通して何を感じたか?」を問い直してみることを大事にしていました。今までの経験を振り返り、自分らしさが発揮される環境、また自分に向いていないこと、大切にしたい価値観に気づくことができたことが、自分という人間を深く知る上で、とても大事だったなと感じています。
刈川:なぜなぜ攻撃ですね。中村さんは、人事担当でそういった深さを見ているということですか?
中村:そうですね。皆さん自身の根っこにある考えや価値観を知りたいです。
刈川:最後に学生の皆さんにメッセージをお願いします。
中村:皆さん、社会人として働くことについて、どのようなイメージを持っていますか?私は学生時代、就職活動をしながらも、社会人になりたくない、というようなマイナスなイメージを持っていました。それでも就職活動をしていく上で、自分に合った会社と出会うことができ、毎日自分らしく楽しく、非常に充実した日を送れています。数多く会社があるので、その中に皆さんらしく働ける会社は必ずあると思います。私はたまたまHondaに出会えたのですが、皆さんには視野を広げて、やりがいを感じられる仕事を見つけてもらえればと思います。正直、就職活動は大変な部分も多いかもしれませんが、楽しむ気持ちを忘れずに頑張ってください。