
大和証券グループ(前編)

皆藤:まずは、大和証券がどんな会社か教えていただけますか?
中川:ウェルスマネジメント部門、アセットマネジメント部門、
グローバル・マーケッツ&インベストメントバンキング部門を中核に据えた独立系大手総合証券会社グループです。店舗数は182と国内証券トップで、広いお客様に対して証券サービスを提供しています。直近では資産管理型ビジネスモデルやAIオペレーターの導入、過去はパソコンホームトレードやファンドラップなど、日本初の金融商品やサービスが多数あります。
皆藤:新NISAといった新しい制度が始まるなど、証券会社の注目度って高まっているような気がしますが、最近の業界の盛り上がりはいかがですか?
中川:非常に活況ですね。昔はマーケット環境がいい時は盛り上がるという傾向がありましたが、近年はおっしゃっていただいたように新NISAであるとか、資産運用立国・投資立国という考え方に基づく政策や制度が浸透してきていて、“貯蓄から投資へ”がまさに本格化を迎えているなという印象です。
皆藤:具体的に感じることはありますか?
中川:二、三年前ぐらいに私が電車の中で見た現場で、学生さんか二十代前半ぐらいの男性が飲んだ帰りだと思うんですけれども、Appleに投資するのがいいか、Googleに投資するのがいいかというのを結構熱く語っていたんです。これは十年前、二十年前は見なかったなと思いますね。
皆藤:証券会社で働くってどんなことをするの?と思っている学生さんもいるかもしれません。メインとなる仕事の内容はなんですか?
中川:メインとなるウェルスマネジメント部門では、未上場法人や個人のお客様に対して、金融資産の運用だけでなく、総資産に対するコンサルティングを行っています。
皆藤:いろんな業務がありそうですね。
皆藤:中川さん、大和証券ではどんな事業に力を入れているんでしょうか?
中川:今、特に注力しているのは「ウェルスマネジメント部門」です。本支店でご担当している主なお客様層は、経営者をはじめとした富裕層の個人のお客様や事業法人、学校法人、財団法人といった未上場の法人のお客様となります。こういったお客様に対して、金融資産の運用だけではなく、総資産に対するコンサルティングを行っています。
皆藤:そういったお客様はどんなことに悩んでいるんですか?
中川:近年では、物価高や円安に一番お悩みなんじゃないかなと思います。資産を多くお持ちの方でも、それがインフレ耐性のない現預金のままで置かれていたりすると、インフレの世の中では価値が目減りしてしまいます。では資産運用を、と考えるのですが、多くの方はプロではないので、どの程度の金額で、どの程度のリスクをとればよいのかわからないですよね。本来、一人ひとり適正なリスクや目標とするリターンは異なりますので、そこで我々が提案するようなコンサルティングが価値を発揮するわけです。
皆藤:そんな「ウェルスマネジメント部門」、今、特に力を入れている理由は何でしょうか?
中川:一番はこれからのニーズが確実に増えるからではないでしょうか。先ほどのインフレの話に加えまして、2045年度には、家計の金融資産は今の2倍以上の4700兆円、有価証券は今の3倍以上になるという試算があります。資産が増えればそれだけお悩みもニーズも増します。ビジネスの土俵が高い可能性で広がり続ける事業に軸足を置くということになります。
皆藤:そんなにニーズが増えているんですね。プロを頼りにしたくなるのも納得です。

皆藤:続いて、業界における大和証券のポジションについて伺います。業界研究で、他社と比較して見るのはとても大切ですよね。中川さん、さまざまな証券会社がある中で大和証券の位置づけはどのようにご覧になっていますか?
中川:明確にウェルスマネジメント部門に軸足を置いているという特徴があります。特に資産管理型ビジネスモデルへの移行ですね。大和証券では2017年から営業改革として、お客様第一の業務運営に向けた体制・仕組み作りに取り組んできました。私も現場にいて感じたのは、言うは易しで、一朝一夕にはうまくいかないことも多かったということです。近年では他の金融機関も同じような方向性を打ち出したりしていますが、大和証券には一日の長があると思っています。
皆藤:そんなに早くからウェルスマネジメント部門に力を入れているんですね。証券会社って固そうだなというイメージがあるんですけど、実際に中川さんは働いていてどう感じていますか?
中川:よく言われがちですが、実際は全く違う印象ですね。特に大和証券ではお客様第一やコンサルティングに重きを置いているため、人柄としては非常にマイルドな方が多いです。
仕事の進め方やお客様との接し方も、細かい部分まで型にはめているわけではなく、皆で同じ山に登るけれども、個性と強みを活かしてそれぞれの登り方ができればそれが一番美しい、という文化があるので、自然と押しつけがましい感じではなくなっているのかと思います。
皆藤:中川さんも入社前と後でギャップを感じたことありますか?
中川:私も入社する前は正直厳格な部分もあるのかなと思っていましたが、実際に現場に行くと全く違いました。想像以上にマイルドで、すぐに仲良くしていただいた記憶があります。一時期「自分には仲良くなる才能が?」と過信したりもしましたが、きっと周囲の方のおかげでした。
皆藤:証券会社で働くメリットについて教えてください。
中川:まずは資産形成やマーケットの知見が得られることですね。例え金融機関であっても、証券会社でないと得られない部分かと思います。個人的には営業として働いたことで得られたコミュニケーション能力も大きいと思っています。初対面の方とも円滑に話を進められたり、深く理解する能力は、証券営業でないと培われなかったのではないでしょうか。
皆藤:ちなみに、中川さんは入社する前から証券や株などの詳しい知識はありましたか?
中川:全くなかったですね。正直、座学は得意なほうなんですけど、あまり好きではなくて、お客様のためにいろいろと調べたり考えたりしたことで知識の定着に繋がったと思っています。
皆藤:こういった知識は入社してから研修で学べたりするんですか?
中川:もちろん研修でもフォローしていまして、入社してから5年目までの教育プログラムがあるので、かなり手厚くなっています。資格面では、ウェルスマネジメント部門であれば5年目終了までにファイナンシャルプランナーの上位資格であるCFPを取得することがマイルストーンになっていて、費用補助などサポートも充実しているため、スムーズにプロフェッショナルとしての土台ができます。
皆藤:証券会社に向いてる人ってどんな方だと思いますか?
中川:お客様や市場に対して関心をもって、深く理解しようとする姿勢がある方だと思います。いずれも変化とは切り離せないものなので、この変化を楽しめるような方だと、向いていると思います。